生活もドメスティックなら、読書も完璧ドメスティックになっている飼い主です。
写真は村山由佳さんの「放蕩記」。
この作者の本は読んだことがないのですが、帯の
母という名の恐怖。躾という名の呪縛・・・・・・
放蕩の果てに向き合う家族の歴史、母親の真実。
どうして私は、母を愛せないのだろう。
という文言に惹かれて購入しました。
飼い主、仕事を休んで母の介護なんかしているので、
母との関係は良好だと思われがちですが、どちらかというと幼いころから今まで
「仲の良い母娘」という関係は思い出せない感じなんですね・・。
小さなころは抑圧的な母に逆らって、母が「女の子」に抱いた夢をことごとくぶち破り、
叱られると妙に冷静な態度を見せ、それがまた母の怒りを買うというスパイラル状態でした。
そこに要領のいい末っ子長男の弟が加わって、
弟を溺愛する母を冷静な視線で見つめる・・ほんとかわいくない子供でした。
大人になってからは・・・もう冷たい娘で・・。
母「この服にこのネックレスは似合う?」
飼い主「自分で考えば。好みなんて人それぞれだし」
母「●●さん家の御嬢さんは一緒に買い物とか行って選んでくれるんですって」
飼い主「それは小さいころからの積み重ねの結果でしょう。うちは違うでしょう」
とかいうなんとも冷たい種類の会話が交わされることもしばしば・・・。
一人暮らしをして初めて、母の愛を少しだけ感じた程度の、
放蕩娘を地で行く生活を送ってきました。
今思うと似たもの同士の頑固者・・・なんて理解できるのですが、
なんでも勝手に一人で決めて実行して、一定の距離をおいて付き合ってきました。
それでもこういう母娘を書いた本を手にしてしまうのは
飼い主の中に満たされなかった小さなわがままな子供が住み着いているからなのかも・・。
内容は割愛しますが、うちの母子関係とはまったく違った内容でした。
飼い主としては佐野洋子の「シズコさん」のほうがしっくりきました。
その帯はもっと衝撃的で
「一度も愛せなかった母へ」(うろ覚えです)でした・・。