圧倒的にボールを支配し、試合を支配し、
が、シュートを撃つも点が入らないというストレスフルな試合でした。
スコアは0-0ですが、濃度の高い、見ごたえのある内容でもあり・・。
今までになく攻撃的にボール支配をするアズ、
イタリアのお株を奪うかのごとく「守って守ってカウンター」を実践するイングランドという構図。
イタリアには局面を変えるパサーはいるけれど、
停滞した状況を切り裂くドリブラーがいない・・。
結局、90分では決着がつかず延長戦に…。
ゴールポストに嫌われ、目の前のゴールが遠く霞みます…。
「きちんとチャンスを生かさない」と、大きな対価を払うことになる…
そんな不安が広がって・・・不安的中、結局0−0で試合終了。
シュート数がイタリア35に対してイングランド9という数字だったのもうなずける内容
イングランドは最後のほうはPKに持ち込もうとのらりくらりと守ってばかりでしたから・・。
そして結果は彼らの思惑どおり・・・PK戦にゆだねられることに。
こういう状況では往々にして、
「試合内容では勝った方が勝負に負ける」という展開になることが胸をよぎります・・。
案の定、イタリアの二人目のキッカー、モントリーボが失敗。
イタリアに重たい負の空気が漂います・・。
相手はルーニーが成功し、喜ぶイングランド選手。
そこで登場したのが3人目のキッカー、
我がユヴェ(昨シーズンまでは憎きミランですが・・)のピルロ。
「だめかも・・」という考えがよぎったところで、そのムードを変えるループシュート。
あの緊張した場面で、あの脱力シュートを涼しい顔で決めるピルロって、一人異次元な存在でした。
これはEURO2000のオランダ戦の時にトッティが蹴り、
当時のキャプテンマルディーニに「気でも違ったか?」と怒られたクッキャイオ(スプーンの意)?
1本のPKで流れを変えることができるのだと、ピルロが教えてくれたよう。
風向きが確実にイタリアに。
事実、その後イングランドはヤングが失敗、コールのシュートをブッフォンの好セーブ・・
と流れが変わりイタリアが4-2で勝利!!!!
これで、ポルトガル、スペイン、ドイツ、イタリアというベスト4が出揃いました。
奇しくもユーロの優等生国ドイツと、ギリシャに続く3大債務国(?)が集合。
ギリシャ戦前夜、ドイツのメルケル首相の「今日だけはギリシャを支援しません」
という発言が紙面を賑わしたとか。
政治・経済ではドイツに頭が上がらない3国ですが、果たしてサッカーは!?
ちなみに飼い主、途中からWOWOWではなくTBSで観戦。
民放のほうが落ち着いた実況って・・・WOWOWに加入している意味について考えました・・。