チェロのCDを購入。
王道中の王道、カザルスの「無伴奏チェロ組曲」、
そしてシュタルケルの「チェロとチャンバロのためのソナタ」。
どちらもバッハです。
先日イタリア文化会館でチェロとピアノの二重奏を聴いてから、
久しぶりのチェロ好きモードに突入。
アニェッリホールはナチュラルとモダンが融合したウッディで素敵な小ホールですが、
肝心の演奏は…聴衆に気を遣わせるレベルで…。
老齢のピアニストの演奏にハラハラドキドキ。
演奏後の拍手は必要以上にあたたかく、日本へようこそ…って感じの気遣いに満ちていました。
で、消化不良になりついついアマゾンでポチ。
カザルスの「無伴奏チェロ組曲」は、録音状態のせいもありますが、
なんかこう…深さとか無骨さとか、繊細さとか
いろいろなものがむき出しの状態で提示されるような感じです。
いつも聞いているヨー・ヨー・マのヴェルヴェットのような響きとは対極ですが
吸い込まれてしまう感じ。ただしBGMには不向きです。
チェロは人間の声に近い音とされているらしいのですが、
そのチェロとどこか懐かしい響きと揺らぎをもつチェンバロの二重奏は、
心の尖った部分をじんわりと溶かしてくれるようなやさしさに満ちています。
雨の日にチェロを聴くのが好きなのですが、
しんと冷えた、澄みわたる冬の日にもとても合います。