世界屈指のラグビーリーグといわれる『スーパーラグビー』。
そこに日本チームとして参加したサンウルブズ。
その初戦が秩父宮でありました。
今回初めてバックスタンド側の席にしてみたのですが、
春の兆しをはらんだあたたかい日差しが直撃し、思わずダウンコートを脱ぐほど。
そして約1カ月ぶりの秩父宮は、トップリーグののどかな雰囲気とは打って変わった
少し張り詰めた緊張感がありました。
サンウルブズはいわば日本代表チーム。
その船出をその目で見ようと集ったラグビーファンは2万人余り。
入口で一人ひとりに渡されたサンウルブズのタオルマフラーを
控えめに振りながら応援する初めての体験。
私のようなニワカ初心者の割合はいつもより低め、
周りの皆さんも“見る目”のある方が多いようでしたが、
タオルマフラー応援体験はそんなファンにとっても初体験のようでした。
いつもなら、ピッチとの間に適度な距離を保つラグビーファンも
時々は熱くなって、客席のあちこちで赤いタオルマフラーが揺れていました。
ここ、秩父宮がサンウルブズのホームだと実感したのは後半最初の敵陣ゴール前でのスクラム。
1度目、2度目と、ライオンズに押されスクラムは崩れ、
次に崩れたらペナルティトライもあり得るかなという状況…。
バックスタンドの前の方の、日の丸を纏った男性がいきなり立ち上がって客席を鼓舞。
それにこたえて地鳴りのような手拍子が秩父宮に広がりました。
そして、サンウルブズフォワード陣は耐えボールはサンウルブズに。
それまでずっと劣勢だったスクラムは、一番大切なときに結果をだしたのです。
それは選手と観客席が一体になった瞬間のようで、胸が熱くなりました。
こういうのが生観戦の醍醐味だと、久しぶりに思い出したとても素敵な幸せを実感。
サンウルブズの航海は始まったばかり、
これからも見守り続けようと思います。
とはいえ目の前で繰り広げられる“真剣勝負”に、
サッカーのそれを重ねてしまい、
ヒリヒリするような緊張感をはらんだ真剣勝負なら、
やはりサッカーのそれの方が好きだと、
改めて気づいてしまった瞬間でもありました。