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御前山でカタクリを愛でる。

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本当は三頭山に行く予定が、奥多摩湖を渡る浮橋が渇水のため閉鎖中ということで、前の晩に御前山に変更。

三頭山、大岳山と共に奥多摩三山に数えられる御前山は、春を告げる花・カタクリの山としても有名です。

母が愛したカタクリの花を見たくて、選んでみました。
標高は1405メートル。
先日の鍋割よりも高いです。

始発に乗って7時18分に奥多摩駅に到着。
ゴールデンウィーク2日目の晴天とあって、人で溢れていました。
多くの人は川苔山の方面へ。大人気です。

私たちは2番のバス停から満員のバスに揺られ、奥多摩湖へ。
こんな景色が迎えてくれました。
青い空と新緑、絶好の登山日和です。
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今回は奥多摩湖畔から登り、境橋に下りる定番のコースをセレクト。
カタクリの時期とあって混雑を予想していたのですが、意外に人が少なく、静かな登山を楽しめました。

このコースの登りの難所は、序盤です。
奥多摩湖半を歩いて、登山道に入るといきなりの急登です。
ホームマウンテンが高尾山の私にはかなり酷な試練の坂。
「お先にどーぞ」を繰り返し、ゆっくりゆっくり登っているのに息が切れます。
最初の10分で脹脛がパンパンに!
予防のために足つり防止の漢方・芍薬甘草湯を服用しました。

一回水分休憩をして、1時間余りでサス沢山に到着。
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眼下に奥多摩湖。だいぶ登ってきました。
展望台からは大菩薩嶺なども見えます。
何度でも訪れたいほど好きな大菩薩嶺。
新緑の頃に再訪したいものです。

5分だけ休んで、次なる惣岳山へ。
緩やかな登りは、ボディブローのように効く感じでした。
ちなみに奥多摩湖から惣岳山までのこの尾根は、
大ブナ尾根といって奥多摩急登のひとつに数えられるそう。
前回の鍋割の階段に比べたらまだ登りやすいレベルでした。時々平坦な道があるところも息を整えるに効果的。
とはいえ、全体にゼーゼーハーハー言っている私。
その横を、ベテランと思しきおじさまおばさまが音もなく過ぎて行きます。
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途中富士山発見! テンションアップ!
奥多摩でもこんなに間近に見ることができるのだと感動しました。
1時間40分ほどで、惣岳山に。
持ってきたパンを食べつつ、小休止。
塩味の効いた桜蒸しパン、美味でした。
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こんな富士山も見えました。
富士山見るとテンションが上がるのは日本人のサガ。
みなさんカメラに収めてご満悦。
私も気分をアップさせて、御前山を目指しました。
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この辺りからポツポツとカタクリが。
群生というのは大げさで、ポツリポツリという感じでした。
それでもピンクの可憐な花に元気をもらい、最後の登りにかかると、ここがぬかるんで登りにくい‥。
絶対に転びたくない気持ちからか、変なところに力が入って疲れること。
どうにかクリアして山頂へ。
展望がないと悪評高き山頂は、北側の斜面の木々が伐採されたせいか、山々が広がっていました。
遠くには雪を被った山も。
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立派な山名の石塔も。
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昼食を食べて、景色を楽しんでから下山。
同行のチャレンジャーUさんが、奥多摩駅に直接下りる鋸山経由のロングコースをしきりに勧めるも、
ぬかるみ体験後の私は拒否。下りのぬかるみは鍋割で懲りましたから。
ビビリの本領発揮です。
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下りは思いの外緩やかな道で、花を撮影するゆとりも。
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ヤマツツジや新緑を楽しみ「こんな下りじゃ物足りない」なんて調子に乗った発言も。

が、イチョウ広場を過ぎて登山道に入ると、あたりの景色は一変。
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「滝だ!」なんてうかれていたのも最初だけ。
定番コースなのに誰もいない足元の悪い岩だらけの沢を二人で下る心細さ。
時折川にかけられた橋がなければ、登山道かも疑いたくなるレベルの荒れた道でした。

そして、その橋の一つで、自分のビビリ度数の高さを再認識。
斜面の道を繋ぐように掛けられた丸太4本の橋は、山側が朽ちています。
左の丸太は、綺麗ですがそちら側には谷が。
完全に固まりました。
バンジージャンプを躊躇してる人のように、最初の一歩が出ない。
平坦な道や上り坂ならまだしも、下りの傾斜でこの状況。
「行かなきゃ、いやむり」と心の中で大葛藤。
右を見れば朽ちた丸太、左を見れば谷。
もう泣きたい気分でした。
意を決して一歩踏み出し、あとは勢いで。
絶対に克服はしてません。また同じ状況になったら固まります。
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誰もいないこんな暗い空間は、一人では絶対にいたくない場所でした。
水の傍は、癒されるところと怖さを感じるところがありますが、今回は完璧に後者。

ワサビ田を過ぎて舗装道に合流してホッと胸をなでおろすと、人の声が聞こえてきました。
皆さんは舗装道を下ってきたようです。
なんと、登山道を下ってきたのは私たちだけでした‥。
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ここからは安心して新緑を楽しみバス停へ。

本日も転ぶことなく平成最後の登山は無事終了。
御前山は地味ーに辛い、訓練登山のような山行でした。

もっと上を目指したい、もう少し負荷のかかる登山がしたい。
そんなことを思い始めた今日この頃です。
が、同時に登山には性格が現れるのかなぁとも思い始めました。

私は結構慎重です。
「行っちゃえ」とか思わないようです。
まあそれは自分の実力を信用していないから。
知らないところに出かけていくのは大好きですが、山での想定外の行動はダメみたいです。

初めての、そんなに人のいない山にはまだまだ一人では行けそうにありません。

by alexcorgi | 2019-04-29 09:55 | 山・ハイキング