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函館の旅 その1 トラピスチヌとトラピスト。

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山に行くつもりが、長野や東北のお天気が軒並み悪かったので、マイレージを使って函館に行くことに。
2泊3日、久し振りの山でない旅を楽しみました。

今回の旅で印象的だったのが、修道院。
トラピストは知っていたのですが、トラピスチヌは今回初めて知りました。
トラピスチヌは女性、トラピスト は男性の修道院なんですね。

1日目に訪れたのが、写真のトラピスチヌ修道院。
津軽海峡を臨む小高い丘の上に建つ修道院は、明治31年、フランスから派遣された8人の修道女が設立した日本初の女子修道院だそう。
函館空港からバスで20分あまりとアクセスがよいためか、多くの人が訪れていました。
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修道院内部は見学不可で、前庭や売店併設の資料館を見学することができます。
祈りと労働のうちに共同生活を送るという修道院。
高台から海を眺めながら、遠い異国の地にどんな想いで赴き、
祈ったのか…そんなことを考えさせられました。
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売店では、修道女の方が作ったマドレーヌ「マダレナ」を購入できます。
小麦粉、バター、卵、砂糖だけで作ったマダレナは、素朴な味わいの中に、
しっかりバターの香りと味がして、とても美味でした。
ここでしか手に入らないとのことなので、
いつかまた訪れたいものです。

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そして、旅の最終日に訪れたのがトラピスト修道院。
どちらも厳律シトー会の修道院で、トラピストの創設は明治29年だそう。

こちらは、小さな頃家にあった「トラピストクッキー」の缶でその外観は知っていたつもりでしたが、実際に行ってみると、周囲の景色と相まったその荘厳な雰囲気に身の引き締まる思いがしました。

朝、7時7分函館発の道南いさりび鉄道に乗り、40分弱、最寄駅の渡島当別(おしまとうべつ)で下車、
そこから25分あまり歩きます。
朝早いこともあって、修道院を目指しているのは、韓国人の青年と私の二人のみ。
(のちにシャッターを押して欲しいと話しかけられて、日本語でおしゃべり。彼が現在札幌でインターン中の韓国からの留学生だということを知りました)

無人駅を下車後、目の前に広がる海を眺めつつ歩き始め、踏切を渡り少し行くと、まっすぐに伸びた杉並木が現れます。
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そして、その先にレンガ色の修道院。
北海道らしい雄大さと、ゴシック建築風の建物が
とてもマッチ。

一本道の入り口に「ローマへの道」と書かれていたのですが、
たしかに、この先はバチカンに繋がっているような気さえしました。
まっすぐな道を歩いていると、修道院がだんだん近づいてきて、気分も盛り上がります。
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こちらの門の向こうは女人禁制。
男性のみ予約をすると週に一度の見学の日に中に入れるとのこと。
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ちなみに修道院の朝は早く、365日3時半起床なのだとか…。
無縁の世界です。

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門の手前には、小さな資料館も。荒地を耕し、今の土地を作り上げた様などが書かれていました。

外から穴のあくほど修道院を見た後、時間もあったので、歩いて30分のルルドの洞窟にいくことに。
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こんな感じの北海道ならではの抜け感のある景色を眺めたり、ほとんど登山のような山道を歩いて行き着いたのは、
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マリア様の像が佇む丘の上。
目の前には海が広がり、函館山を望めます。
ここでさっき会った韓国人青年が、真剣に祈りを捧げていました。
お互いに会釈しつつ思ったのは、今の日本で彼が嫌な思いをしませんように…ということ。
一人ひとり顔の見える関係だと、相手への無意味な偏見を持ちようがないなと思ったり…。

ゆっくり過ごして、入口に戻り、売店でお約束のソフトクリーム。
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左は初日のトラピスチヌの近くのもの、右がトラピスト修道院名物の
トラピストクッキー付きです。
どちらもミルク感たっぷりの濃厚なクリームが美味でした。
お土産にトラピストクッキーを購入。
驚いたことに、私の記憶にある子供の頃家にあったクッキー缶と同じデザインでした!
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杉並木をゆっくり歩いて駅に戻り、
帰りはバスで函館駅へ。
半日のショートトリップは、ささくれた心に潤いを与えてくれるものでした。

たまには町の旅も良いものです。

by alexcorgi | 2019-09-05 23:22 |